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ひとつひとつは後ろ向きになることもあるが、全体として、
前向きな生活方針を貫いている。 あるいは貫きたいと考えている。 貫ければいいなと、願っている。 だから、同じく前向きなひとには、賞賛を惜しまない。 周囲には、嬉しいことに、こういうひとたちが多い。 ジャンルは問わない。 文筆、学問、労働、音楽、金儲け、演劇、デザイン……。 ありがたい、とふと思う。 みんながんばっている、と力づけられるからである。 さて。 このところたて続けに、他人の文章を読んで不思議な感覚に打たれる 体験をした。 仕事柄、商業文を読む・書く・まとめることは多い。 1.商業文作成のルール(文法・慣習)に則っていること 2.一定の時間内に作成されること 3.簡潔でわかりやすいこと を旨として量産される文章は規格化されて情報伝達性が高く、それで いてほどよく 味わいあるが望ましいとされる。 しかし文学などとは違い、心に訴えかけるかどうかは別の問題だから、 巧みに書か れてはいても空疎な印象を残すことが多い。 これと対局的なのは私的文章だろう。個人の思いが詰まっているだけ に行間からは 書き手の思いや考え方をはじめ、生活ぶりや息づかいま で読み取れることさえある。 しかし多くはルール無用で、読み砕くに労力のいる憾みを残す。 正直、読み終わると疲れる。 この両者がほどよく融合すれば、まず文章としては秀逸となるが、そ うそうお目に かかれない 。そも、そんな優れた書き手は、周囲が放っては置かない。 だから貴重なのである。 「職業人として、まだまだ学ぶべきは多そうだ」 恐縮ながらいきなりの結論である。 これは歌手・おおまり嬢が 「沖縄で、琉球古典を学ぶ」 と題して本名寄稿している 『沖縄チューン』 を読んでの感想だ。 直接、歌うに居合わせたは3回しかなく、うち1m以内の接近遭遇 が2回と、親し く言葉を交わすなどまるでおぼつかない関係(とい うよりハッキリ言えばまるで無 関係だろ)だが、彼女の文章には明 晰なストレートさがあって、無形のメッセージ を無防備なまでにすとんと心へ届けて爽快である。 それは浅草橋で初めて沖縄民謡を聴いたときの衝撃にほとんど近く、 酒場の喧噪を ものともせず届いて貫いた彼女の歌声と同質の驚きを 生んで、思わず完爾とした。 「歌といい文章といい、感触そっくりだ。これが“おおまり”なんだな」 ------------------- 画像. 『沖縄チューン〜魂に響くウチナー音楽読本〜』扶桑社(1800円+税) http://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_ss_gw?__mk_ja_JP=%83J%83%5E%83J%83i&url=search-alias%3Dstripbooks&field-keywords=%89%AB%93%EA%83%60%83%85%81%5B%83%93&x=0&y=0 沖縄音楽をナビゲートする天空企画のテーマブック。沖縄通を自称するなら読むべし! #
by t-abe1027
| 2009-03-22 11:29
| 音楽
関東では、 『串揚げ』 あるいは『串カツ』が流行らない。
それも、関西系の、である。 断言しているのには、訳がある。 過去にこの手の店をいくつか取材した際、 「どうしてこんないい店が流行らないのだろう?」 と疑問に思ったのが、関西系串揚げのお店だった。もっとのれんがあっていい筈である。 正直なところ、ひと串100円程度で、飲んで喰ってご飯とみそ汁で〆て、もう駄目もう入らない許して状態で2000円を超えるかどうかというような店に、どうしてお客が入らないことがあろうか。 キャベツどっさり&二度漬けご容赦ソースと豚カツに牛カツついでにウズラのたまごなんか、かなり好きなんだけどな(笑)。 もちろん繁華街でもデートコー スにしつらえられた、スマし込 んで食べる串揚げ屋は、安泰だ。 例えば、 新宿南口方面にある「立吉」 という店。贔屓のひとつだが、 予約不可、行けば必ず15分は待 たされるという老舗がある。味 とサービスには裏切られたことが ないため、利用率は悔しいが高い。 http://www.shinjuku-tatsukichi.com/index.html それにしても、なぜ? 以前、新宿から撤収したお店の主人に取材したときは 「“箸を使わない”いうのは、こっちの人にはなんしか抵抗ある んとちがいますか。よくお客さんに言われましたわ、“何で置 いてへんの?”て」 などと漏らしていた……。 このコメントを読んだ友人たちは、このように発言している。 「関東は圧倒的に“やきとり”だからねぇ。でも、ちゃんと大阪 みたいに安くて旨い串揚げ屋があれば、流行るでしょ。東京で 串揚げっていうと、なんか変わった食材使ったり、ヘルシー&オシャレ なメニューだったりで、結局高いってイメージない?安いとこもある んだろうけど…。箸を使わないのはやきとりも同じだから、そ の辺は関係なさそうだね」 「安い串揚げ屋良いですね。 ほんと、東京にもあって欲しい です。高級なお店で串揚げ食べるってのにはちょっと違和感あ るな。いろいろ付けるのも多過ぎて迷うし、スピード感がない」 ふたりとも同年齢である。現役サラリーマンないしはサラリー マン経験者である。だから勢い、意見は似る。 某フード系新聞社の関係者はこう語る。 「東京から撤退した*安い*串揚げ屋は、実のところ、多い。そ れも“安い”とこほど流行らない。高いお店は生き残っているん だから不思議なものだよ。結論から言うと繁華街でもOLとか女 子大生にそっぽ向かれると、昨今、居酒屋や飲み屋のたぐいは 成り立たない。少なくとも立ち飲みは別としても、座れる居酒 屋系なら女性客なしにはやってけないもの。それがよ、“箸が ない”とか、“バットのソースにつけるの苦手え”とか、“えー!? キャベツ手で食べるのぉ”とかなっちゃうと、そらだめだろね。 男も、誘いづらいだろうしさ、それじゃあ」 なるほど。よく分かる話である。 そういう意味では吉祥寺の「じゃんじゃん※」が女性客であふ れるのは不思議がない。美味くって安いのは当然だが、お店の スタッフ、若くてイケメンばっかりだもんね(笑)。 それはともかく。 確かに客は、おやじサラリーマンばかりじゃない。 だから客層をきちんと絞った、サラリーマン街やいわゆる飲屋 街にある安価な串揚げ屋は、健在だ。それに対し、繁華街にあ る店ほど、性格が中途半端でどうも旗色が、悪い。味方したい が、毎晩串揚げというわけにも、そら、いかないだろ。 コレステロール値、気になるし(笑)。 ま、いい。 とりあえず、新宿三丁目と歌舞伎町の立ち飲み屋、それに 吉祥寺から串揚げ屋が消えない限りはよしとしよう。 ------------------------------ 写真1 串揚げにオススメの焼酎「赤霧島」 写真2 立吉の串揚げイメージ 写真3 焼き鳥もそうだが「串焼き」も侮れ ないライバルだ ※吉祥寺「ジャンジャン」 「ソース2度づけお断り!」の本場大阪スタ イル串かつ屋! くせになるよ(笑) http://www.hotpepper.jp/A_20100/strJ000029121.html #
by t-abe1027
| 2007-06-11 04:05
| グルメ&酒
深夜、ひとりで酒を飲むなどということは、 以前なら
考えられないことだった。 2007年も半分を過ぎ、世間はなべて平和である。 もろもろあって内省と次への展望を夢見る日々。 といわけで、深夜酒。 考えるついでに、酒のブレンドを試している。 ウイスキー、モルトとバーボン、あるいはブランデ ーはてはコニャックなんぞを適度にブレンドして、 味をみているわけだ。 伝説的TVドラマ「探偵物語」の冒頭シーンのように 吹き出すこともあれば、恍惚とした表情で最後の一 滴まで飲み尽くすことも、ある。 ただ、そういうときに限って、まわった酔いでレシ ピを記録していない。 おバカ〜ぁ! 小人閑居して不善を為す。 酒のブレンドが不善かどうかは議論のあるところ だが、ともあれ、モノを考える余裕が出来たこと は、確か。 将に状態は、 漂えど、沈まず。 開高健の名言だが、しかし停滞というのは発展あ っての予備期間であろう。躁状態のない躁鬱病と 同様、暴れることナシに終われば、どうにも救わ れない。 しかし考えすぎても、ものごと上手くいかない。 混ぜ過ぎても、酒は不味くなるばかり。 シンプルに、生のママ、ひょいと口に放り込んだ 一杯が至福の甘露だったりする。 やっぱり、原点ですか、大切なのは。 12年モノの山崎に教えられる、深夜である。 #
by t-abe1027
| 2007-06-11 03:08
| グルメ&酒
富士宮やきそばが、全国B級グルメナンバーワンを選ぶ「B-1」
グランプリを連覇したそうである。 http://www.chunichi.co.jp/s/article/2007060390200238.html 去年の夏、富士宮市まで、オートバイで行った。 もちろん、焼き そばを食べるためだ。 ネットの記事だったか、口コミか。 情報ソースは忘れたが、旨い焼きそばがあるという。 富士山の周辺にはひと頃よく出かけていたのに、それまで 「富士宮」という街や「名物焼きそば」のことな ど知らなかった。 そういう意味で、立派に街の知名度を上げているこの焼きそば、 えらい、と思う。 行ってみて、唸った。 「富士宮焼きそば」 というオレンジ色の幟が、街のあちこちに立って風にはためい ている。当然、店も多い。ガイドを読んで店選びをするのは旅 の醍醐味ではあるが、空腹を前にすると「とにかく」という気 持ちが先行する。 結局、無難なところで浅間大社前に集まっている店から選び、 「ふつう」とされている焼きそばを注文する。 でてきたのは、肉抜き、トッピングの目玉焼きなし、というい わゆる「学食焼きそば」であった。 よく見ると分かるが、麺が通常の焼きそば麺より太い。 食感がもっちりしていて、蒸し麺ふう。 シンプルな (キャベツ+肉カス+ニシン粉) レシピながら、 こってりしたところを残すさっぱりソースに魚 系のかくし味で意外なほどにうま味は十分。 価格は400円が目安(並盛り→大盛りは500円) 。 学会おすすめ店や口コミ、ネット情報を見れば、相当な数の 「美味い店」がでてくるところは、喜多方ラーメンや宇都宮 ギョーザに似ている。多くから選んで自分にとって日本一の 味を探す楽しみは、マトモに取り組めばロングマラソン。 今日は明日には食い尽くせない。 若ければいいが、店主が老いている場合もある。 「あそこは美味い」といわれながら、混雑から食べはぐれて、 「今度があるさ」などと言っているウチに「閉店」などとい う笑えない実例もある。それどころか食べる側も 「どうも油モノは胸焼けがして」 てなこともありそうだ。 「食べられるときに食べよ」 B級グルメを極めたいと思う者の鉄則だというこの言葉、食 に限らず、もしかすると全てに言えることなのかもしれない。 --------- 画像1. 富士宮やきそば 当然トッピングも含め様々なバリエーショ ンがある。 価格は2006年8月現在。 画像2. 富士山本宮 浅間大社 静岡県富士宮市宮町1-1 http://www.fuji-hongu.or.jp/sengen/keidai.html なかなか立派な神社で、焼きそばとの観光的相乗効果は高そ うだ。 画像3. 焼きそば学会HP http://www.umya-yakisoba.com/index2.html 「6年間で経済波及効果217億円!?」を謳っているが、実際に観光として成立しているのは事実だろう。 #
by t-abe1027
| 2007-06-04 16:25
| グルメ&酒
昼食が重いと、晩飯が遅くなる……のはデスクワークが主体の
仕事をしている人間の宿痾である。その夜も、だから 「腹が減ったな」 と感じた頃には、晩飯をきちんと作るには時計の針が回りすぎ ていた。 ちょうど友人が重すぎるほど重いフランス料理を食べたレポートをブログにアップしたのを読んだばかりで、 「じゃあさらさらさっぱりの日本食だな」 という気分。 こってり系ディナーが多い日常には珍しくも、である。 階下に降りて冷蔵庫を開けると、石川県は美川名物の 「ふぐのこの粕漬け」 http://www.arayo.co.jp/ が中央三段目の棚に鎮座ましましている。 これは、知る人ぞ知る加賀の珍味だ。 その割に「安い」のがなにより嬉しい。 起源を辿れば江戸・徳川の昔からということになるが、北前 船が運んだ塩鰒を保存食として米ぬかにつけ込んで食べたこ とが始まりとされている。野菜はもちろん、魚を粕やぬかに 漬け込むという発想はそれほど珍しくない。他に獣肉のみそ 漬けが江戸時代に珍味としてもてはやされていたと記録にあ る※1。地方によるのかもしれないが、当時はポピュラーな 食べ方だった可能性もある。 で、だ。 問題は、これが「ふぐのこ(卵巣)※2」だということ。 フグだよ、フグ(笑)。ただでさえ腱鞘炎で右手にはしびれ が残っているのに、なにが哀しゅうてテトロドトキシンか。 ぬか&粕漬けにする過程で毒素が消えてしまうらしいが、そ のメカニズムは解明されていない、というじゃないの。 わかっているのは、食べても誰も死なない、それに美味い、 ということだけである。 ま、いいや。 肝心の食べ方だが、ぬかを水洗いせず掻き落とすにトドメ、 3-4mm 程度に薄く切って軽く火であぶり、ご飯にのせてか ぶりつく。 お茶、あるいはさました鰹節のだし汁をかけてお茶漬けにし ても美味しい。寒い時期なら、ほかほかご飯に熱いお茶、あ るいは煮立てただし汁でもイケる。 画像は再現したモノなので一部変わってい るが、その晩はご飯に、炙った「ふぐのこ」 の粕漬けをのせ、岩のりを添え、これに冷 たいだし汁をかけて掻き込んだ。 素朴だが、旨い。 粗にして野なるが卑でなく、滋味。 当然、酒の肴にも合うだろう。酒の肴編としての解説は、 もっと真性の酒飲みにまかせるとして、とりあえず一杯の ご飯で至福の時を過ごせる。 なんとか明日も生きて行けそうだ……なんてなあ、こうい うことを考えるようでは五月病、鬱病予備軍だな。 明日の中央線には、気をつけなくちゃ(笑)。 -------------- 写真1. ご飯の右にあるのが「ふぐのこの粕漬け」。その 上は和歌山名産の「梅干し」で、これも絶品!! 写真2. ご飯に「ふぐのこ」と岩のりを載せ、鰹節のだし 汁をかけて食す 写真3. 塩気は十分だが、醤油を数滴おとして、わさびを 利かしても旨そうだ ※1. 忠臣蔵で有名な塩谷判官こと吉良上野介は、こ れが大好物で、火鉢で炙って食べていたという ※2. ふぐの毒はテトロドトキシンという物質だが、こ れが多く集まるのが卵巣やキモ。ふぐ調理人は さばくとき卵巣を含めて「アブない」部分を当 然よりわけるが、珍味/美味としての声も高く、 きわめて微量を故意に残して隠し味とするテク ニックが あると過去に聞いたことがある。 大丈夫だろか? 大丈夫なんだろうな(笑) #
by t-abe1027
| 2007-06-01 00:55
| グルメ&酒
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